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克己が、自分がAID児(非配偶者間人工授精)だと母親から知らされたは、父が重い病気になったからだ。そのショックは言葉にならない。本当の父を知りたいという気持ちは起きないが、きれいな母親が、病院のベッドに寝かされ、股間の奥に、試験管で受精した受精卵を、挿入されているイメージが浮かんでは、消えた…
洋子は夫が無精子症だと判り人工授精を受ける決心をしたのは、家柄のせいだった。自ら強く望んだわけではなかったが、克己を産んで確かに幸せだった。 息子には一生知らせないで済むと思っていたのだが、夫の病が原因でほんとのことを伝えておく必要に迫られた。真実を知った息子は人が変ってしまった…
人並みには女性を好きになれないと思い込んだ克己は、知らずに実の母親に救いを求める気持ちが向き、心の中に空いた隙間を埋めようとした。無理矢理母に責任をとらせようとしたとも言える。そういういじけた妄想が湧くと、今度は、母親の洋子がまだ処女ではないのかと感じた。ありえないことだが、観念的には、男女の交わりをなしに、母は自分を産んだのだ…
「…どうして私をそんなに責めるのよッ…なぜッ?なぜッ?…」 雪の積もった裏畑で、息子に抱き締められた洋子は、駄々っ子のように泣きじゃくってしまった。 一旦は止んだ粉雪がまた空から落ちてきた。視界が雲ってきたとき、洋子の唇は息子に塞がれていた。上向きになった洋子の頬に涙が流れ、舞い落ちた粉雪が消えていく。 涙に粉雪が融けてゆく母の白い頬を見つめたまま、息子は舌先を洋子の歯の隙間に挿しこんだ…
洋子が力を抜いて、体を息子の胸の中に預けたとき、母の胎内で新しい卵子が産み落とされた。卵管に放り出された洋子の卵子は、ものすごい孤独感に襲われた。生まれたばかりの強烈な寂寞感に後押しされるように、暗くて長いマンホールの先をめざして、心細い旅にでる。 恐怖感も残像として残っていた。またあの時のように、何十年も遠い昔の、あのときのように、不気味な針先に突かれる恐怖の残像だった…
昼と夜に関係なく、克己は気持ちが高まると、洋子の手を引いて雪の原に出るようになった。母を抱き締めて口を合わせたいと思うと、それは雪の中でなければならない。純白の汚れのない場所でしか、母との愛を確かめ合う気にならない。理由はわからない。自分がAID児だという強い自虐感がそうさせる。実母に愛を深めても許されるが、この愛しい母を、無機質で残酷な医療機器が弄んだことはどうしても許せなかった。自分がこの世に産まれたことが、そもそも間違いなのだ…
又無理矢理厚着をして、息子に戸外に連れ出された夜、深々と冷え込む満天の星空が広がった裏畑の雪の原だ。回りの冷気の歪みで、家並みの灯りの星のように瞬いて煌いている。洋子の方が、長く待ち望んでいたような素振りを見せて、実の息子と唇を合わせた。口を吸い合ったまま時間が過ぎると、洋子の気持ちの中に、もしこの場で裸になって抱き合うことができたら、どんなに幸せだろうという、叶わない祈りのような願いが沸いた…
ある夜、(…わたしのために…覚悟を決めなさいッ!…) そんな叫び声が聞こえた夢を見た洋子が、深夜にもかかわらずベッドから起き出し、息子の手を引いて雪の原に出た。何時ものように口を吸い合っていると、月夜の明るさに粉雪が舞ってきた。凍りつく冷気はなにも感じなくなる。一歩、二歩と、息子の胸から後退りした洋子は、息子の眼を見つめたまま、着てる物を一枚、また一枚と脱ぎだした。 雪の白さと洋子の白い裸身がぼんやりと溶け込んでいく…
根雪の褥で母と交合した息子は、実母と交わったという意識は持てなかった。抱き合った場所が場所だということもあったろう。 母というよりも女性と交わってると思えない。ずっとつづいていた幻覚の延長のような気分だが、現実的には、陰茎を実母の股間に挿し込み、夥しい量の樹液を放出していた。 多量の精液とは言え、洋子の子宮に導かれた息子の精子は、僅かな一部で個体数にすれば五六万個、それも子宮内部で選別され、消滅をまぬがれたものは数千個にまで減っていた…
洋子の母体の意識は、かなり厳格に、それもひどくヒステリックに、精子の分別をした。今度こそはッ!、まともな受精をしたがった。その上、息子の精子が自らの罰によって産まれ還ってきたものだと知っている。欠落しているヒトとしての尊厳を、今こそ取り戻さなければならない…
親子の幻想的な交合を彩るように、雪が落ちてきた。 いよいよ現実と幻覚の境が曖昧になっていく。 いつの間にか、親子の体位が入れ代わっていた。 息子の体は雪に埋もれ、洋子の裸身は降り積もる雪の衣を纏い、舞いはじめる。 母の表情はわからないが、古くから言い伝わる雪女そのものに変身している。 絶望と悲しみと歓悦とが極限まで尽きて、洋子は鬼神になり下がる…
息子の克己は、母体にペニスを呑み込まれてから、深い眠りに入っていた。臥した雪と体温が同化していたからで、母の膣内のペニスだけが熱している。息子の思いと裏腹に、息子の陰茎は産まれたことが間違いとは思っていない。再産意欲は強烈に強い。ここでまともに産まれたかったのに、ここからまともには産まれることができなかった。失ったものをがむしゃらに取り戻そうとする…
息子の陰茎の、復讐心にまで高まった転生願望に、加勢する以上の残酷さをもって、洋子の胎内は、際限なく息子の精液を、吸引しようと熱を持った。 それほど母の受精器の、崇高な尊厳を傷つけられた恨みは恐ろしかった。 こうして息子の体液の全てが母体に吸引された…
夜の雪上での母子交合から、丸々三日間も息子の克己は眠り続け、高熱にうなされていた。息子が三日も淫夢の中に居た間中、母の子宮内の精子は、試練に耐えて生き残り、遂に待ち受ける受精卵に辿りついた。 偶然の奇跡に頼ることなどできない卵子は、見えない蜘蛛の糸のような繊維を長くなびかせて、精子を誘導していた。 長い眠りから覚めた息子が目を開いたとき、洋子がそれを見下ろしてホッなったと同時に、幽かな痛みが下腹に感じた。(… 覚悟した甲斐があったわネ…)そんな声が聞こえた気になり、吹き荒ぶ窓の外の雪景色を見つめている、イブ…
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- 2007/12/12(水) 21:13:18|
- 母子相姦|
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- 2007/12/12(水) 21:30:50 |
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