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実のひとり息子の宏隆に、執拗に身体を求められた裕子は、観念して抱かれる約束をしてしまった。一旦そうと決めると、それまで、うだうだと思い悩んでいたのが、嘘のように気持ちが軽くなった。気持ちが晴れ晴れしたということは、心底から嫌がっていたのではないらしい。実の息子とでも不義は不義で、夫のことが頭をよぎったが、そういう関係でなくなって大分経っているから、夫に忠義立てする気は起きない…
いつ、どこでと約束した訳ではないが、確約を得た息子は、それまでのように母にまとわりつくことはなくなった。襲い掛かってきそうな気配もなくなった。裕子が怪訝におもうほど、体面上は、母親に興味をなくしたような素振りになった。 息子にすれば、裕子がその気になってくれただけで、目的の九割は達成したように感じている。もう焦る必要はない。母がその気になってくれるまで待っていればよかった…
裕子の心も身体も、ものすごいスピードで変化した。なにがどう変化したのか、裕子自身はまるで意識はないが、外見的にも別人になってしまった。四十をまじかにした女に恋心が生まれて、活き活きとなり、伏し目がちになり、眼が潤っている。絞まるところは絞まり、ふっくらしたところは微熱を帯びて敏感になり、乳房は張ってくる…
更年期症がはじまり腰の痛みと不定愁訴に悩んでいたのに、ケロッと直ってしまった。そういう症状があったことすら忘れてしまった。 愛を受け入れる体制に入った母体の変化は、その先まで進む。オスを誘発するホルモンさえ分泌しだした。体臭が強くなり、眼つきに吸引力が籠もる。 そうしてついに、息子に対する身振りまで変わってしまう…
深夜バスで息子が友達とスキーに出掛ける夜、出掛けに、「…母さん、約束の日はいつ?…」と聞かれた。裕子の胸がトクンッとなり、全身の血が濃くなった。裕子はジッと息子の眼を凝視した。いきなり息子の顔が迫ってきて、唇が合わさった。はじめて実の息子とキスしたのに、ずいぶん長い間待たされていたような気分になった…
息子が外泊した夜、裕子はベッドの中で自分の身体に手を触れている。片手は乳房を握り、片手を股間に宛がっていた。眼を閉じて実の息子の成長した裸体を思い描いてみる。 母体の受精器もその時自慰行為をはじめた。卵巣を刺激するように、卵管の尖端がヒトデのような触手を動かし、卵子の発芽を誘発するように活発に蠢いた…
経産婦の裕子の女性器は、受精への手順に間違いはなかった。逆算すると、息子の精子を受け入れるときは、イブの夜でなければならない。確率的に一番高まる。その子宮の意思は母体の脳に伝達された。指令を受けた脳はホルモンサージを起した。 こうして裕子の母体は、より女らしく発酵した。 たった一泊してスキーから戻った息子の宏隆の目にさえ、母親の若返った変化に、言葉が出ないほど胸がときめいた…
裕子の脳は意識を司り、母の受精器は女性本能を支配している。受精と受胎を間違いのないものにするには、裕子の心も変化させておく必要がある。内蔵器的には、子宮の細胞間資質をいまの十倍にまで高める必要があった。それには母体の心が加勢する。受精に成功しても、子宮がその限界を越え異常に肥大する確約を得られないと、奇跡は起きない…
裕子の意識はまだ怯えていて、母性本能は発情期に入った。その間に入った裕子の心がまだ躊躇していた。母体のストレスは心がそのショックアブソーバで、受精後のストレスを半減しないと子宮の大きさは限界を越えることができない。こうして裕子の心を変えようと、脳と受胎器は上と下から、母体の心の躊躇心をなくそうとした。一般的に女性の心を司る臓器は肝臓だ。 そうなって裕子の怯えも消えていく…
裕子の心も息子を求めはじめると、なぜか食べる物の好みが変わった。酸っぱい物を口にしたくなる。酸性なものを母体の腎臓が必要とするからだ。腎臓は侵入してくる精子の選別を司る。数億個の精子を皆殺しにする悪魔の役割を与えられる。待ち構える母体の腎臓は、この時期になると青白い色を帯びてくる。その不気味な色合いは、青白い馬、そのもののようだ…
冷たくそぼ降る雨が、夜になると粉雪に変わった。レストランで食事を楽しんだ母と息子はホテルに入った。すでに二人の気持ちは親子と言うより、年上の中年女と若いそのツバメみたいに、男と女の人目を忍んでの逢瀬のような風体だ。宏隆は男としての威厳を保とうと顔を強張らせ、裕子は落ち着きはらってるようでいて、心細さは消えない…
この夜、時間だけはたっぷりあると思っている親子は、気持ちの焦りを鎮めようと、別々に前後してホテルのシャワーを浴びた。ベッドに倒れ込むまえに、まるで恋人同士のような抱擁をして口を吸い合った。 息子が夢に描いていた母親の裸と、実物の違いにまず圧倒された。現実に手で触れられる肉感の柔らかさと、その白さに頭がクラクラする…
ベッドの上で全裸になってから裕子の決断がにぶり出した。実の息子の裸身が大人のものに成り変わっている現実に、禁断の肉の交わりに入る決意を躊躇させる。身を硬くする裕子だが、準備態勢を敷いた裕子の肉体の内部は、はやくも熱っし出している。今更裕子が怯えようと後戻りなどできない。息子の手が触れる箇所は火傷したように熱くなる…
焼かれるような熱は、勃起した陰茎の侵入を許した膣筒も感じた。ある意味で、自分がこの世に産み出したものが帰還した感動に衝撃を受けた。その母の胎内の歓びは発情程度を更に高める。息子の射精がはじめると、その寸前まで躊躇心と怯えが残っている意識を、受胎器が消してしまった。受精の確率を上げるには意識は邪魔になる。 それに呼応するように悪魔の臓器に変身した腎臓が呼び覚まされて、裕子が絶頂に堕ちると同時に、潮吹き現象を引き起こした…
腎臓の最初の選別は、息子の樹液のほとんどを洗い流して膣外に排出した。生き残った精子はそれでますます意思を強くする。子宮内の地獄と天国を突き上がり、ラッパ管に辿りつき、S字に曲がりくねった卵管の奥へと押し寄せていった。その奥で出会った精子と卵子は拒否反応からはじまる。精子の選別の前に、拒絶の意思を強くすることでゲノムの解析をする。傷ついたDNA塩基は受け入れるわけにいかない…
親子がホテルを出た深夜、粉雪は幻のように消え去り、月が煌々と夜空に浮かんでいた。ふたりは無言のまま手を取り合ってるが、奇妙な感慨に浸っていた。家路に着いてるのに、ふたりが帰るべき家には、永遠に辿り着けないという妙な感覚だ。家に近づくほどに、帰るべき家は遠のいていく…
実の親子で家を出たのに、今はすでに親子でなくなっているからだ。 生殖器からすると、裕子は息子の妻に、宏隆は実母の夫になってしまった。 息子の精子で受精を完了した受精卵が、着床すべき家に向かって、卵管を下っていく心境に似ている。ここではまだ光を感知するDNAの組み換えは済んでいない、イブ 2007…
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- 2007/12/14(金) 21:24:28|
- 母子相姦|
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